これまで当たり前のように教わってきた歯磨きの方法。
以前は、「1日3回、3分間、食後3分以内に歯を磨こう」という「3・3・3運動」が日本全体で推進されていました。
ところが、実はそんな日本人の歯磨きの方法は、虫歯や歯周病を悪化させ、
口臭を引き起こす原因になっている可能性があるというのです。
この記事では、ランチ後歯磨き、逆効果の理由や、
それを知った世間の人々の反応などをまとめています。
ランチ後歯磨き 逆効果なぜ…〇〇が出ているからだった!その内容
海老沢歯科医院の海老沢聡院長によれば、日本人の虫歯は減少傾向にあるそうです。
背景には「食生活や生活習慣の改善があるのではないか」と海老沢氏は推測します。
歯科医院での治療も、歯石除去や矯正など、メンテナンス中心のものに変わってきているそうです。
意識が高まり、携帯歯ブラシをカバンに常備したり、職場に置いたりして食後に歯磨きをしている人もいます。
しかしそんな「食後すぐの歯磨き」が逆効果なのだそうです。
海老沢氏は、
「食後は歯の表面が酸で溶けています。そこで歯磨きをしてしまうと、歯に傷をつけてしまうのです。
そのうえ、せっかく唾液が十分出ている時間帯ですから、食後30分から1時間は歯磨きをしないことをお勧めしています。
健康のためにと黒酢を飲んでいる方や、果物を多くとったときも同じことがいえます」
と話します。
現在では、食後すぐに磨くことは逆効果で、歯磨きの回数よりも、いかにタイミングよく、
プラークをコントロールするかが大事と考えられているそうです。
また、特に現代人が好む甘いものや肉類、アルコールなどは、酸性になりやすいそうです。
プラークの原因になる細菌が最も増えるのは、唾液が減少する睡眠中~起床時まで。
この間に細菌を増やさないようにすることが、プラークコントロールにおいては大切だそうです。
だから、歯磨きするタイミングは、就寝前と、起床時の2回が良いとのこと。
他の先進国では、この「朝・晩」でのタイミングで歯磨きが推奨されています。
一方、食後すぐは、食べ物と唾液の流れによって、実は細菌は最も少なくなっているそうなのです。
細菌の塊(かたまり)であるプラークは、食後8時間くらいから形成され、そのまま歯にくっついていると、
食後48時間程度から、がっちりと固着するバイオフィルムが形成される、という流れです。
一旦バイオフィルムが形成されると、セルフケアでは落とすことが困難になってしまうので、歯科の専門的なケアが必要になるそうですよ。
歯磨き粉は付けないほうが良い!?
食後は、食べ物の影響で、口腔内が酸性に傾いていますが、その状態で、
研磨剤や界面活性剤などの入った歯磨き粉をつけて歯磨きしてしまうと、
歯のエナメル質を削り、粘膜を傷めてしまうことになるそうです。
なお、食後すぐに歯磨きをしてしまうと唾液を洗い流してしまいます。
唾液が分泌されていれば、pHを中性に戻し、削れたエナメル質を
再石灰化によって修復もし、殺菌もしてくれる。この効果を活かせなくなってしまうのです。
最近では、市販の歯磨き粉は、積極的に使う必要がなく、使いすぎると害になると考えられているそうです。
界面活性剤などの成分で舌の粘膜を傷めると、口臭の原因にもなります。
唾液があれば、歯磨き粉は必要なく、水だけでブラッシングすれば十分と考えられているそうですよ。
食後の唾液の分泌を促すためには、唾液腺マッサージや、舌をぐるぐる回す舌回し運動、
また砂糖を含まないガムなどが良いそうです。
結果、効果的な歯磨きのスケジュールは!?
- 起床時:歯磨き+口すすぎ
- 各食後:歯間ケア+唾液分泌法+口すすぎ
- 就寝前:歯磨き+口すすぎ
だそうです。
ランチの後は、軽く食べ物カスを取り除いて水で口をすすぐ程度で良いのですね。
効果的な歯磨きには自分にあった歯ブラシを
上手な歯磨きをするためには、自分の口に合った歯ブラシを選ぶことが重要だそうです。
そのポイントを以下に挙げます。
- ヘッドが小さめで、奥歯と頬(ほお)の間に楽に入るもの。
- 奥歯の後ろ側を磨きやすいストレートなもの(湾曲していないもの)。
- ギザギザヘッドよりも平らな切り口。
- 毛先は、痛みを感じない程度の硬さのものを。
- 歯間や歯周ポケットに入りやすいのは、毛先が細くて密集しているもの。
- ネックは平らであまり細すぎないもの。
ランチ後歯磨き 逆効果なぜ…〇〇が出ているからだった!世間の反応
これに対して、様々な声が寄せられています。
「色んな歯科医師が、個人の見解を発表するのやめてほしい。
歯科医師の業界団体が、取りまとめて正しい物を1つだけ広めてくれ…」
「誰の意見を信用していいのだろう?統一の見解を示してもらいたいものですね。」
など、様々な方法が溢れていることに触れ、
情報に混乱している方が多く見受けられました。
「全くその通り。医師や歯科医は論文をナナメ読みして、都合よく解釈して患者に話すのが多い。
しかも自分の専門以外の論文読まないから、「歯磨き」という行為がどのような人にどのくらい大切かも考えない。
例えば誤嚥性肺炎を防ぐという意味では1日2回では全く不十分。
呼吸器外科等の論文も読もうね。」
「京都大学を卒業後、大阪大学歯学部に入学され、同大の予防歯科学教室に籍を置かれている、
久保庭雅恵先生も主さんと同じ意見です。
記事中の開業医の話はアメリカの古い論文がネタ元で、それを一部の学派が拡大解釈したものを、
メディアが無責任に広めたのが始まりと言われています。」
「小児歯科学会のサイトそのままの文章です
正しい見解を喧伝するのは歓迎ですが、引用元を明記するべきです
読んだ人には個人が見解を述べたものと見えてしまいます」
「歯磨きのタイミングって、食後すぐと30分後と二つに分かれるよね。医者によって違う。
テレビでは、両方を違う歯科医が推奨している。どちらも最新の研究では・・・と。
ちなみに、私は食後すぐに磨きます。そちらを賛同します。前は30後に磨いていたが、COの虫歯でき、
それから、食後すぐにしたら、虫歯ができなくなった。たまたまだろうが、結果は結果。
あとは正しいブラッシングが重要。」
#ヤフーコメントより
う~ん、医者の中でも意見が二分しているというのは、医療に携わっていない一般の人間にとっては
もっと混乱してしまいますよね…。
私は、半年に1回は歯科検診に行ってメンテナンスをしていますが、
セルフケアに加えてそのようにプロの目を入れることも必要かもしれません。
何にせよ、口の中を常に綺麗にしてバイオフィルムを形成させない…
そんな口腔ケアを自分でできるようにしたいものですね!
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